②地下水位の高い緩い砂質地盤での大規模掘削

 新潟みなとトンネル建設地域は、地下水位が高く、地盤定数の設定が困難な砂質地盤であり、大規模な掘削においては対策が必要でした。設計上の対策は以下のとおりです。


1.地下水位が高く、地盤定数の設定が困難な砂質地盤での大規模掘削山留め設計

新潟みなとトンネルの技術的課題の対策

  • 設計用土層区分は全層を砂層とし、土質定数は各層の平均値の最小値を設定
  • 浸透流解析により過剰間隙水圧を求め、動水勾配による掘削地盤の水中単位体積重量γ‘の低減と、外力として過剰間隙水圧を設計荷重として考慮
  • 複雑な性能を有し掘削幅により変化するといわれる水平地盤反力係数は、掘削幅を考慮できる二次元弾性FEM解析により山留め計算を実施し、試験工事と仮設本工事の掘削幅の相違を考慮し評価
  • 浸透流解析により局所動水勾配を求め、試験工事で確認した 6.0 の値を目安に、局所動水勾配に対する根入れ長の安全性を確認

試験施工および計測施工に裏付けられた合理的山留め設計

  • 土質調査・試験工事に基づく地盤定数の適用
  • 左岸立坑工事の設計・施工成果を右岸立坑仮設設計に適用



国土交通省北陸地方整備局新潟港湾空港技術調査事務所
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