「鳴り砂」～砂浜をきれいに～

石川県輪島市(旧鳳至郡門前町)の琴ヶ浜（泣き浜※）

　きれいな砂浜を歩くと「キュッ、キュッ」と音がすることがあります。これが鳴り砂です。鳴り砂は石英を多く含んでいる砂浜で、周囲から粉塵・泥が混じらないなど、地形的な条件が重なった場合に鳴り砂海岸になるようですが、詳しいことはわかっていません。自然がもたらす神秘と言えると思います。

　新潟港湾空港技術調査事務所ではきれいな海のＰＲにと、鳴り砂について調査を行っています。また、鳴り砂を人工的に作ることに成功し、平成１０年には北陸地方整備局と三者共同で特許を取得しました。

　鳴り砂海岸は50年くらい前は、全国で約60箇所あったといわれていますが、現在は２０箇所程度に減少しています。北陸地方では、石川県輪島市(旧鳳至郡門前町)の「琴ヶ浜（泣き浜※） 」と「千代浜※」があります。輪島市では琴ヶ浜を市の天然記念物に指定しています。新潟県新潟市(旧西蒲原郡巻町)の「角海浜※」も昔は鳴り砂海岸でしたが、海の汚れが原因なのか現在は鳴らなくなってしまいました。

※泣き浜→ごめきはま　
※千代浜→せんだいはま
※角海浜→かくみはま